構築するのは、基本認証に対応した書き込み可能なテスト用WebDAVサーバーです。ここでは手順は紹介しませんが、公開する場合はSSLも検討した方が良いでしょう。(基本認証はパスワードが平文で流れるため)
- WebDAV機能のインストール
- WebDAVユーザーを作成する
- WebDAVを有効にする
- WebDAVルートの作成
- NTFSのアクセス権を設定する
- WebDAVのアクセス権を設定する
- アクセスしてみる
まずは、IISにWebDAVと基本認証機能をいれます。下図のように、「WebDAV発行」と「基本認証」を選択して追加します。(IISをデフォルトでインストールした状態では入っていません)
注) Windows Vista / Windows Server 2008に搭載されているIIS7.0で行う場合、標準機能には含まれていませんので、ここからWebDAV拡張を入れることで対応できます。
WebDAVサーバーにアクセスするときに使うユーザーを作成しておきます。コントロールパネルのユーザーアカウントから、パスワードを設定した標準ユーザーを作成してください。ここではwebdavというユーザーを作りました。
インストール直後、WebDAV機能は無効になっています。コントロールパネルの管理ツールの中からIISマネージャを起動します。左側のツリーを展開して"Default Web Site"を選択すると、右側に「WebDAVオーサリング規則」というアイコンがあると思いますので、ダブルクリックして開きます。
右側に、「WebDAVの有効化」というボタンがあると思いますので押します。
次に"Default Web Site"の右クリックメニューから「仮想ディレクトリの追加」を選択します。
今回は、"WebDAV"という名前で作成してみます。
ちなみに、物理パスにはネットワークフォルダを指定することも出来ます。
標準ユーザー(Usersグループのメンバー)は読み取りアクセス権しか持っていませんので、追加したwebdavというユーザーが書き込みアクセスできるようにします。左側のツリーで、先ほど作成したWebDAVという仮想ディレクトリを選択し、右クリックメニューから「アクセス許可の編集」を選びます。
「セキュリティ」タブを選択して、「編集」ボタンを押します。
「追加」ボタンから、webdavユーザーを追加し、フルコントロールをチェックします。
最後にWebDAVのアクセス権の設定を行います。新しく作った仮想ディレクトリ"WebDAV"を選択して、「WebDAVオーサリング規則」をダブルクリックします。そして、右上の「オーサリング規則の追加」ボタンを押します。
「指定されたユーザー」を選択し、2.で作ったユーザー名webdavを入力します。アクセス許可には、「読み込み」と「書き込み」にチェックを入れます。
これで設定完了です!
うまく設定できたかを確認するには、WebDAVクライアントソフトを使うのが便利です。たとえばCarotDAVなどをつかって接続確認してみましょう。
IIS7.0で管理コンソールが大幅に変わったり、WebDAV拡張モジュールが標準で入っていなかったりとIISを敬遠していた方もいるかと思いますが、この機会に試してみてはどうでしょうか。